詩(うた)がいいゲームは、内容もいいッ!!


東間が惹かれたのは、その雰囲気だったように思う。

オープニング曲である「SEVEN COLORS」が素晴らしく響いた。
公式サイトからダウンロードして聞き続ける日々。
何かが始まるような「春」を見事に表現していると思うんですよ。
歌詞もそうだし、曲調がとってもいいですよね。
東間フェイバリット認定。

ムービーも秀逸。…とくれば。
こりゃもう、買うしか!(ゲーメスト調)

いつも通りゲーム屋さんの閉店前に滑り込んで(意図はないけど時間的になぜかいつも閉店間際)
サクッと買う。

がちゃこ(ドライブの音)


システム的なことをいうと、日記形式のアレがちょっとおかしいですよね。
うまく合ってないというか、バグというか、なんというか。

でも、アレも必要なものなんですね。
エンディングへの必要事項。決してユーザーが攻略のために要るとかっていう話じゃないです。


惹かれた順番は…なんだったかな。
爽やかなバナーがあったのを見つけて、「はるかぜどり、って何だろう?」と思った、かな。

『はるかぜどりに、とまりぎを。』を応援しています!


過去から現在があるという流れも好きだし、ひどくしっくりきた。
というか、好きな作品は長く浸っていたいタイプなので、
現実その場でのものだけじゃなく、時間軸を通してキャラクターたちと付き合えるっていうのは、
ゲームのスタイルとして、嬉しい。

爽やかな空を描くタイトル絵。
春音が両手を開いて、バックに青く蒼い空。
良く見れば、春音は足まで水に入っている。

その、水が、世界観を表していた。
温暖化で、水面が上がり、地上はほとんどが水没してしまっていた。
同じくして、「サトリ病」という、原因不明の病気が流行り、
人間は半数、死んでしまった。

…そういう世界観に、ものすごく、なぜかものすごく惹かれた。

「それでもボクらは生きていく」
このフレーズが、更にかきたてた。


体験版でもそうなんだろうけど、春音との会話からはじまる。
製品版でも、ちょっと違うけど春音との会話から。

そこで、やっぱり惹き付けられた。

多分、体験版とか製品版をスタートさせた方は、
割と受け入れやすい世界に思えるんじゃないのかな。

わざとらしさがない。


それが、桜の魅力というものなのかもしれないけど。
東間が、桜大好きってだけなのかもしれないけど。


だから、世界観をそのままストレートに受け止めるとどうなるか、
っていうことを、ほぼ忘れてた。

考えたら、温暖化で海面が上昇、謎のサトリ病で人類が次々と死に、
温暖化対策で街を沈めてしまう…というのは、物凄い状況だと思われる。

公式サイトにこんなことが書いてある。

>山手線は分度器型形、サンシャインの向こうはすぐ海。
>景観は変わり四季というものもずいぶんといい加減になりましたが、
>人々の暮らしはそれほど変わっていません。

山が島になっても、そうだよな、人の暮らしって、営みって、早々変わるもんじゃない。
…というような形で、どんどん惹き込まれていった気がします。


体験版でかかる音楽も、この桜の季節の夢幻を表しているようで、
何だか受け入れやすかったですね。

まあ、大塚駅には良く行っていたので、更に受け入れやすかったとかもあるのかな。

がちゃこり(インストール完了)



最近気付いたのですが、こういうゲームでは、
大事なのは、主人公の仲間の存在なのですよ。

主人公は大抵男性ですから、同性の。
今回だと、亮太と亘がそうですね。


亮太のキャラクターって、確かに軽薄と呼べるものなんですけど、
…実際居るんですよね。
だから、そういう面を見ても、「人の営みは変わらない」と思えて。
シナリオによっては、亮太が物凄い選択をするのですが、
なんというか、亮太らしいというか(笑

亘のキャラクターは、その声で全てを支配されている。
まあ…聴いてみりゃわかるよね?
東間の視点からすると、セブンチェンジャーとかになっちゃうわけですが。
ああ…旧くてあまりわかんないか、そうですかorz

だからちょっと、父親役っていうのは、似合ってないけど、
この二人の存在は大きい。


ある時は重大な選択を迫り、主人公の相談事に道しるべを出し…。
そういうサブキャラクターが非常に大事。
この二人はいいですね。活きてます。



街中や背景もかなりきれいですね。
電柱の夕焼けとか、結構気に入ってます。
水辺のシーンはとてもいいですよね。

ちょっと気になるのは、電車の移動のシーンくらい。

各ヒロイン。
春音はいいキャラクターだと思います。
シナリオでもメインヒロインなので、扱いもいいですね。
声優さんの声にも不自然さがない。上手い。
メインヒロインを素直にいいと思えたのは、これがはじめてです。

子供の頃も、一年前も…現在の春音も、とてもいい。


夏乃芽は、苦手なキャラクターですね。
だからかな、普通ああいう環境だとすると、
もう少し…うーん、そうでもないのか?
デフォルメされて描かれること自体は正しいから、なんというか。

秋穂は、もうちょっと幸せにしてあげて欲しかった、かな。
というか、わかるんですよ、性質というものは。
秋穂が抱えたモノというものは、意外と大きい。それはよくわかる。
だから、そういう方面にいきつくものアリだと思います。
でもなぁ…もうちょっと幸せに…。

冬子は、秋穂よりも尺が長いのに、更に幸せな感じじゃない。
うーんうーん、かわいい人だと思うんですよ、なのになぁ…。
ちょっとしたことで気付かされることがあったりする。
年上。育ちをはじめとした抱えてるもの。
それらが色々と、構成するのはわかる、わかるけど。
もうちょっと幸せにしてあげてほしいよなぁ。
罰当たらんと思うのですよ。



でも、それら全てを収束させ、完結させる存在が居る。
そういう事象がある。

そのことは、アリだと思う。
けど、はじめに「はるかぜどりに、とまぎりを。」というタイトルを読んだ時や、
体験版で受けたイメージからすると、ちょっとズレる。

その解釈として、ヒロインたちの名前があるのかと思ったけど、
それじゃ説明にはなってないよなぁ…。

なんていうか、そういうことがない、けど「ボクらは生きていく」
だと思っていたから、ちょっとね。

要するに、おとぎ話要素を排除して、現実に近い状態で話が進んでいく、
それだけだと思っていた、ということ。

あると」と同じように、ね。


どこかで読んだけど、世界観が活きてない、とか、
春音以外の扱いがかわいそうだとか。

その通りだと思う。残念ながら、活かしきれてないし、扱いがひどいところがある。

その、酷さに限って言えば、世界は本当は悲愴に満ちていたんだよ、という、
メッセージだったのかもしれなくて。
確かに、それだけ悲惨な状況ならば、例えば行為が過激でも、わかるんですよ。
もともと、陶酔というものは、そういう状況があって成立するし。

でも、それら全てを塗り替える。
その意味は、「世界はそうじゃない」という作者意図なんじゃないだろうか。
幸福等価論、というのは、あくまでも味付けにすぎなくて。


確かにそういう事象も、現代には存在しているし、
暗い世界もあるし、そういう表現も満ち溢れている…けど、
そうじゃないものこそ、大切なものなんだよ、という。

「止まり木を、見つけたのかもしれない」

そういう、収束の仕方なんじゃないだろうか。


エンディングテーマも、素晴らしくいい曲です。
じっくり聴いていたい曲。
この、音楽制作者さん?little wingさんですかね、
素晴らしいですよ。
歌詞からきれいで、しっとり。

だから、思う。
この作品は、本当に惜しかった。
名作と成り得た、惜しい作品でしたよ。


全体的に、ちょっと短い。
分量としてはいいのだけど、何となく足りない、かな。
足りないくらいがちょうどいい、とはいうけど。

恐らくこれが真のエンディング、となるまでにプレイを続けられる仕掛けが欲しい。
メインヒロイン以外も幸せにしてやってくれ。
ラストの流れからすると、最初に行き着いちゃいそうな幸せそうなエンディングは実は良くないの?
という矛盾を感じそうですがどうですか。

あの日記システムが実は行き来できたらよかったのに。
で、エンディングへ向けての布石なのだけだとしたら、勿体無い。

世界観をもう少し、活かしても良かったと思う。

真のエンディングが、もっともっとハッピーであってほしかった。
途中の暗さに負けてしまってる気がする。
全てを吸収して収束するには、ちょっと足りないよ。



さて、そんな「はるかぜどりに、とまりぎを。」を出したSky Fishさんですが、
なんと次回作の案内が。

Sky Fish第五弾「キスより先に 恋よりはやく」
これは、今からちょっと期待しちゃいたいなーと。