COSMIC CUTEさんの「love,VAMPIRE FLOWERS」体験版プレイしました。
『love,VAMPIRE FLOWERS』を応援しています!


COSMIC CUTEさんの新作は、「love,VAMPIRE FLOWERS」。
”吸血鬼と人間──、恋をするつもりなんてなかった。ADV”
タイトル画面がかわいらしいですよね。

長崎市にある長海学園……、といっても中心にはなく、外れのほうにある。
学園の隣には病院や、岬があったりするような場所だ。

以前は女子校だった。
だから現在も男子は、女子の四分の一しかいない。
その中でも、留学生は一人だけ。
ハルトヴッヒ・嵯峨・グレードナー。
東欧生まれの容姿で、ナンパしまくるものの、その先の成功率はとても低い。
ついた渾名が”残念くん”。

別に、それはいい。
それ以上、進もうとは思わない。
ちょっとした会話を楽しんで、二人で出かけて、その先は何もなく、
その場で別れてしまっても、ハルトとしては、十分だったのだが……。

しかし、これからはそうもいかなくなるようだ。

園芸部の前身は農芸科だ。
基本的には土いじりや水やり。
範囲は広く、学園の温室どころか、隣の病院の花壇の世話、道の駅での花販売まである。
さらに、初代理事長の奉仕精神を受け継いだ活動、ホスピスへの慰問もある。

そのせいで、部員が極端に少ない。
現在は、四名。
初代理事長の件があるので、取りつぶしになる事は無いだろうが、
それでも、このままなら、部長会で議題になることは避けられないだろう。
そうでなくても、様々な特権があり、やっかまれることも多いのだ。

だからこそ、ハルトはこの件を解決することを引き受けた。
生徒会が持ちかけた、不審者騒ぎを。

この不審者は、変わった情報ばかりだ。
犯罪行為をしない。
一説には、カメにエサをやっていた、なんて噂もある。
共通するのは、夜半になると不意に姿をみせること。
だからか、学園の隣にある病院の霊ではないか、なんて話まで出てきた。

一緒にこの学園に入った嵯峨黒羽からは、ハルトが不審者ではないかとしつこく疑われた。
信じて欲しいが、仕方が無いところもある。
ハルトは、吸血鬼だから――。

体験版は1.1GBと大容量でしたが、とても作品の雰囲気が伝わりました。
やっぱり、COSMIC CUTEさんは、読ませるというか、しっとりした作調のブランドさんですよね。

キャラクターデザインは、むうつきさん。
シナリオは、早狩武志さん。
なんかこのお名前みたことあるなと思ったのですが、
しゃんぐりらすまーとさんの「恋ではなく」の方ですね。

ヒロインキャラクタが、イキイキとしています。
寮生活の学園で、行動範囲こそ狭いかも知れないけれど、
毎日を、精一杯楽しんで生きているのがわかる。
また、女の子同士の会話がよく弾んでいますね。
ちょっとした日常の良さ。

それらはすべて、テキスト部分の良さにあります。
本当にちょっとした表現の差で、違う物なのだと気づかされる。
(読み手側の問題もあると思いますが)

例えば。
”好きなチューリップ”と書くのと、”お気に入りのチューリップ”と書くのでは、
全く別の受け止め方になると思うんです。

進行は、一人一人にきちんとフォーカスをあてていて、キャラクタの密度が濃い。

なのに、更衣室の女子トークも、いかにもそれっぽい。
無理しすぎてないんですよね。等身大らしさを感じる。

弟の件で躊躇いを感じる黒羽と、それを包むような優しさを見せる利枝の会話とか。
とても魅力的です。

それでいて、吸血鬼という不死性から、生と死と、人生の密度についての内容もあり、
なかなか面白いです。

さて。
ハルトヴッヒ・嵯峨・グレードナーは、過去の記憶を失っています。
中世において領主だったハルトは、修行により吸血鬼となり、
領民の飢饉を救った……ということですが、
その後退治され、時間を超えて復活。
黒羽と長海学園に通っています。

「賃料ってなによ。ハルトはわたしの彼氏でもなんでもないのよ!」
嵯峨黒羽(柊香礼さん)
ドイツ育ちで、ハルトとこの国にやってきた。

園芸部員。
部長ではないが、花の知識が多くあるのか、
実際に指示を出したりすることがある。
その知識は、母の趣味がガーデニングだったことにある。

弟がおり、重度のブラコン。
ただ、その弟は、母と同じ難病で入院している。

幼い頃にハルトを拾ったこともあり、ハルトが吸血鬼であることを知っている、
むしろ復活させたのは、黒羽の血。

そんなハルトが、精気を得るためナンパをすることは理解しなくもないものの、
ハルトが”残念くん”などと、悪く言われることは、とても嫌な気持ちになる。

色々と直接的な物言いをするようにみえて、
大事なところではきちんと気遣いができる、というより、してしまうタイプなのかも。

あるのは、フェア・ビアンカの清楚さ。


「暗黙の了解で、彼が黒羽のものだととっくに諦めているからよ」
御浜利枝(唯香さん)

想像力たくましめ。
しかし実生活はしっかりもの。朝が弱いこと以外は。
園芸部活動は熱心であるものの、虫が極端に苦手。

実家が診療所。
その診療所に通っていた女性が、園芸部に在籍しており、
面白いエピソードを話してくれて、興味を持っていたことと、
人の死が身近な環境だったせいか、牧歌的に思える草花に憧れがあった。
だから、園芸部活動は、生命を慈しむ場であってほしいと思っている。
とはいえ、なぜ自分が部長なのかと、未だに思う。

学園隣の病院で入院している鈴木眞由美(桜川美央さん)と仲が良い。

花は、アマリリス、レディジェーンを好む。
初めて育てた花。

晩秋の大輪を思わせる濃厚な甘さの香りが、ハルトには感じられる。

「だったら、あたしも本気で怒るけど」
クリスティナ・カミニスカ(星リルカさん)

ポーランド人。日本語は堪能で、やや喋りが年寄り臭い。
ポーランドでは、フェンシングをやっていたが、
あまり社交的でなかったせいか、友達がいなかった。

単身訪れたこの学園で、花壇にお気に入りのチューリップが植えられており、
それを見ていたら、熱心に園芸部に誘われて、今に至る。
花の世話は雑だが、フラワーアレンジは元から好き。

隣の病院の小児科に通い、読み聞かせをしている。
子供達に懐かれて、飽きられないように、自分の手でオリジナルの絵本を創ろうとしている。

ハルトが”残念くん”などと言われても、さりげない優しさを見せてくれることを知っている。

花はチューリップ、フレミングパロット

クリスからは、控えめで清楚な、冬が明けた春の花のような爽やかさと甘さの香りを、ハルトは感じる。

「でも、少しでも派手な真似をすると、今は危ないかぁ」
エリザベート・シュナーベル(橘まおさん)
愛称リサ。

極東の島国に、とびっきりの何かを求めて訪れた存在。
しかし何も起きないので、最近は退屈に思っている。
楽しいのは、小春をかまっている時くらい。
小春の髪を洗ったりすることが楽しみ。

ハルトに対しては、出会うなり強烈な違和感を感じ取る。
長い、退屈な夜を終わらせてくれる人であってほしいと。

リューココリーネ、カレベレを好む。
奔放なリサとは別に、温かい心という花言葉を持つ。

「って、ダメダメ……! ため息じゃなくて、笑顔笑顔っ……」
小野寺小春(秋野花さん)

生まれ育ちが長崎。
以前見た、芸術作品を見て感動し、この学園を受けた。

住んでいた商店街の皆には、落ちると思われていたものの、なんと特待生合格。
彫刻をやりたかったが、初年度は絵を描くことになり、とても苦労している。
毎朝起きては筆を持っているものの、完全に初心者のため、まだ実を結んでいない。

幼い頃、身体が弱かった。
気持ちまで弱くなってはいけないと、主治医にいわれたことを未だに実践している。

好きな花は、黒百合、オトメユリ

それぞれの視点で、ハルトをみています。
どういう風に興味を持っているのかの部分が、とても小気味良い。
どこか、得体の知れ無さのようなものを感じ取ったり……とか。

そして、花というテーマから、
女の子としての輝きと、人生とを、それぞれに考えているようなところもありますね。

システム面にはやや不満が。
長く、少しずつ雰囲気を味合わせてくれる、いい作品なのに、
バックログの呼び出しが少しもたつきます。
また、とても見づらい。これは画面色調ですね。気持ちは分かるんですが、よろしくない。
それと、起動がどういうわけか、とても重くなってしまいましたね。

グラフィック面は弱いかな。
線に合わせた彩色になっていないように思えます。
印象をとりたいのか、そうでないのか。
ブランドさんの過去作品を思い返しても、ビジュアル面は弱かったように思います。

それに、今作のように花を扱うのであれば、少しくらい印象的な花のCGがあってもよいのかも。
Cabbitさんの「キミへ贈る、ソラの花」くらいのムービーとかね。

ただね。
今作、立ち絵がかなり面白い。
キャラクタの立ち絵は、そのキャラクタを掴む上で大事だと思うのですが、
この黒羽の立ち絵はすごいなあ、と思うのです。
手を当てる。これはあまり見たこと無い。

立ち絵って汎用性があるものが選ばれますよね。
もちろんこれもかなり使われています。
眉をひそめれば、困った話題の耳打ちに。
笑顔で大きな声を当てれば、遠くへの呼びかけに。
それでいて、キャラクタを掴めています。
花が咲くように、朗らかな明るさを持っている女の子。ちょっと姉のようで。
だからこそ、声を掛けるというこの立ち絵は合うんでしょうね。

血の代わりに精気を吸う。
精気は、心のときめきと似た成分で、相手の感情が高まれば、吸精することができる。
……これまでは、それで十分だったのに。

「時が来た――」
浅い眠りの中、その声をハルトは聞く。
以来、なじみの黒羽からも、感じるのだ。
それだけではない、利枝からも、クリスからも、それにリサや小春からも。
あまい、花の匂いを……。

それは、吸血鬼にとって発情期のようなもの。
ただし、誰でも良いわけではないらしい。
花たりえる存在に出会うまで、続く。
選べる花は、選ぶべき花は、ただ一輪。
そして、花を選び違えれば、その者は滅する――。

wahl der Blume.
生涯の伴侶を選ぶ、花選び。
love,VAMPIRE FLOWERS 初回限定版【予約特典:らぶらぶえっちあぺんどでぃすく(ヒロインとのあまーいエッチシーンが追加)付き】
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2015年5月29日(金)発売予定です。