Hulotteさんの「嫁探しが捗りすぎてヤバい。」感想です。
『嫁探しが捗りすぎてヤバい。』


2015年11月発売作品。

Hulotteさんの「嫁探しが捗りすぎてヤバい。」は、
”夢に出てきた未来の嫁候補の三姉妹と同居を始めたら色々と捗りすぎてヤバい恋愛ADV”。

「約束を守ってくれて、ありがとう……」
葦原大輝が、夢で女の子と仲良くする夢をみたことから、
祖母に相談すると、それは予知夢であろうと。
幼い頃、村に遊びに来た八神家三姉妹の元へ居候させてもらうことに。

大輝は、幼い頃に八神三姉妹の誰かと、結婚の約束をしているのだ……。


OPムービーは、美少女ゲームムービーランキング2015としてセレクトした1作。

さて。
ネタバレは多め、だと思いますが、感想です。

相当面白かったなぁ!と思うんです。

前作、「妹のおかげでモテすぎてヤバい。」と似ているようで、そんなこともなくて。
むしろ今作の方が面白かったわけです。

何が良かったか。
どのヒロインもみんな魅力的なんですよね。
かわいい部分がいっぱい。

これだけヒロインの数がいたら、もう少し絞れそうなものなのに、
なんだか、みんなかわいい。

どうしても絞れというのなら、希里乃(二葉みんとさん)、高宮菜々華(沢澤砂羽さん)、
八神美穂乃(美月さん)、でしょうか。
……絞れてないですけれども。

この、ヒロインがかわいいことを、かわいいと受け止められる環境作りが、
本作の良いところなのかも。

まず、システム。
不思議なのですが、また、進化しているんですよね。

コンフィグ画面を展開せずともコンフィグ調整できる機能は、さらに変更項目を増やし、
スキップが、前の選択肢と次の選択肢を搭載するようになりました。
なのに、テキストウィンドウあたりはすごくすっきりしています。

これらのUIって、もっと称賛されるべきところだと、思うんですけどね。

音声周りも秀逸です。
キャラクタボイスが魅力的なことを分かっていて、豊富なシステムボイスが嬉しい。

そうそう。
同時に喋っている音声、あるじゃないですか。
バックログからだと、あれを個別再生できるっていうすごい機能まで。

そして、Peak a soul+さん制作の音楽。
日常曲がすごくいいですよね。
「初夏の朝」の弦、「今日もお疲れさま」の木琴など……。

もちろん、Ducaさんが歌うOP曲「約束」も、ED「想い出のパズル」も、すごくいいですよね。

グラフィック面もすごくいい。
そのグラフィックを効果的に使おうとする画面周りが本当に素敵です。

アイキャッチのタイミングは決して多くないし、
SDをうまくつかってポップに。

というか、今回の池上茜さん、良い感じじゃないですか。
前作より好みです。

表情差分が結構多くて、でもキャラクタの魅力を増すものばかり。

ただし、どれもこれも、過剰じゃないんですよ。
本当に丁度良い。

全体的な演出、監修が、上手いのだと思います。
それはシナリオ面を見ていても感じるところ。

配役もさることながら、キャラクタデザイン、
シナリオの足運びも、いいですよね。

ちょっと重そうな話題を入れてみたり、そうでもないところで引き上げてみたり。
だから、キャラクタをかわいいなと思っていられる。
それでいて、その重そうな話題は、邪険にされていない。
そんなシナリオです。

最初の、大輝が嫁探しに出かけるところや、
ヒロインに割と早く受け入れられる展開は、ご都合主義に思えるかもしれませんが、
その根幹設定がしっかりしていて、後に明かされ、
つい納得してしまう内容であったりもして。

ヒロインですけど。

八神瀬里香(藤咲ウサさん)のいいところは、
日頃は片目が隠れているんですけど、この片目が見えるシーンの表情ね。

あと、玉野唯(七坂真理さん)、新堂明佳(鈴藤ここあさん)も、
サブキャラクタとはいうけれど、すごくいいですよね。

あとは、体験版プレイ時の予想通り
希里乃(二葉みんとさん)、高宮菜々華(沢澤砂羽さん)、どちらも魅力的。
そしてさらに八神美穂乃(美月さん)。

いつも飄々として、大輝をからかってくる菜々華先輩が、
街角で泣いているのを見つける。
気丈にも「奇遇ですね」と笑ってみせるが、目元の涙はそのままだった。
その時から、大輝は気になっていたのかもしれない……。

実は、菜々華は、転校を繰り返してきた。
寂しそうに笑う菜々華のことを、気にしたのは美穂乃だった。
「よくわからない行動や発言は十割方、『菜々華だから』で説明がつくのよ」
こんなことを言えるくらいの間柄。
菜々華にとって、初めての友達……。

本当は、美穂乃が大輝のことを気にしていることを知っていた。
だから、菜々華は大輝と付き合うことを、少し伝えづらかった。

けれど、きちんと伝え合うことで……。

そして、菜々華には別な壁が現れる。
そう、大輝の妹、希里乃。

「希少動物は相手選んでられないよね」
婆から使命を受けて、大輝たちの前に現れた希里乃は、
過去視を使って情報収拾し、菜々華を責める。
棘のある言葉を言うのは、相当の覚悟がいるはずだった。
こんなこと、言いたくない。希里乃は震えていた。
それでも、大好きな大輝の相手を見極めようとしていて……。

どのキャラクタも本当に魅力的ですが、
菜々華そのものの問題だけではなくて、
ちゃんとぶつかりあうシーンまで描いていて、面白かったです。

演出が上手いなと思うのが、菜々華って、メールするのに、
呼び出しに筆で文字を書くんですが、
その時だけ画面のフォントが違うんです。
面白い。

美穂乃は、色んなキャラクタと関係があるために、
恋が成せなかったヒロインとして登場する機会が多いんですよね。
そのせいもあると思いますけど、いいキャラクタですね。
自身は生徒会長でもないのに生徒会長みたいに慕われたり、
問題を持ち込まれたりして。
だから、大輝と付き合うと早速学園新聞で号外になったりして。

けれど、彼女の悩みは、「本当に自分でいいのか」。
普通の、女の子として描かれていて、良かったと思います。


希里乃はもう……言わずもがな。
二葉みんとさんに「めっ!」と言われるだけで従ってしまう。
「でも、今は希里乃だものね、お兄ちゃんのヒロイン」
これは名セリフですって。
なんかもう言うことないくらいよかったです。

えっちだけ主体ゲームって、ハーレムがあったりするゲームって、
なんとなくまだ苦手ではあるのですけど、
こういうのだったら、いいかも。

Hulloteさんの進化を感じた一作でした。
まだプレイされていなければ、ぜひ。
嫁探しが捗りすぎてヤバい。
嫁探しが捗りすぎてヤバい。