MOONSTONEさんの「 サクラノモリ†ドリーマーズ」感想です。
2016年5月発売作品。
MOONSTONEさんの「サクラノモリ†ドリーマーズ」は、
サスペンス寄りのホラー作品。

体験版がふたつリリースされていて、
どちらを読んでも楽しかったので、購入しました。

幼い頃に事故に遭い、生き延びた吹上慎司
桜杜学園には妹の初音も入り、
幼なじみの秋津まどかと一緒に通う毎日。

まどかは、隣の家に住んでおり、窓を開ければ
慎司は会話できる。
まどかの父からロードバイクを譲り受け、
休日となれば、まどかと一緒に湖まで走りに行く。

ある日、まどかから、転校する話を聞いた。
まどかの家は長年借家だったそうだ。

そして。
長年一緒に居たまどかのことを、慎司は……。
sd15

ささやかな思いを交わし、いつもの湖で分かれた。
――それが、まどかと最期の別れになってしまった。

まどかは殺された。
それは、
飛行機事故の時に見た、あの存在のせいなのか……。

というような感じで進んでいきます。
それでは、感想です。少しネタバレ。
 
OPカッコイイですよね。
さすが電気式華憐音楽集団さんです。


いや、なかなかに怖くて、楽しめました。

プレイ後、振り返って思うのは。
タイトルと作品内容とのギャップがありますよね。

サクラノモリドリーマーズ、というのは、チーム名ですが、
そのチームが活躍するとか、チーム内の人々にフォーカスしたとか、
そういう感じではないんですよね。
前半は、なんだかんだと、主人公を主体に進みますし、
後半は、誰かヒロイン一人と仲良くなるだけ。

また、痛快、という感じでもありませんし。
さわやかなエンディングが………ということでもない。

全体で見ると、ですね。
先に書いてしまいましたけれど、この作品は、おおまかに二部構成となっています。
前編は、起こった悲劇から始まる、ボダッハ、ジョーカーとの対決。
後半は、ヒロインとのアフター、といった形。

ですが、前半だけで終わったほうが良かったんじゃないでしょうか。
ボダッハ、ジョーカーとの対決は、サスペンス色を強く残した、手に汗握る、ホラー寄りの展開。
これはもう、文句なし。面白いです。

王道っぽく、主人公たちが油断してみせて、
見ている側をヤキモキさせたり、ということも搭載しています。

そしてジョーカーへたどり着き、壮絶な相手とのバトル。
いいですよね。

そして、迎えた主人公としての到達点。
sd17
(まどかが一番好きですね)

そこまでは、まあ良いと思うんです。

描写がもう少しあると良かったです。
イマイチ不明瞭にしている箇所が多すぎるかな、と。
何がどうなったのか、地の文の部分ですね。
これが弱い。あえてぼかしているのか。

それは、その後の重要な二次バトルなどでもそうなので、
描けなかったのかな?なんて思ってしまうほど。

どうしてそれで解決するのか、という展開なんです。後半は。
前半が、後半のために余地を残した決着だったんだな、というのは伝わるんですけれど、
その先に、完全解決だ、というように思える描写が無い、または弱いんですね。
例えば、初音の母、美弥子さんのお話とかも。

前半の展開で疲れてしまったのでしょうか。

最後の選択肢も、よく分かりませんですよね。
その後、全く壊れていないところとか。

まあ、そう考えていくと、前半の事件は一人多かったのかも。
例えば、メガネくんとか。
無かったら無いで、サクラノモリドリーマーズが戦っている場面が足りなくなりますけれど。
sd16
(衿坂さんは髪型とか好き)

大ボリュームで、展開も前半は面白かったのに、
どうにも未消化のところが残ったようにも見えて。
それは、伏線が解消されない、ではなくて、
満足の行く決着ではなかった、という部分なのですけれども。

後半に、貯まりに貯まったシーンをどんどん出していますが、
グラフィック面は満足するんですけど、ここが駆け足に思えてしまって。


あと、ヒロインたちが、主人公に興味を持ちつつも、
こう、お互いの間での噂話風にとどめていて、
実際の行動には出さない、出せない、出す程でもない、という形なのは、
これ、作品にはマッチしていたと思いますね。

でも主人公の告白は唐突過ぎてなんだか。
もうちょっと見ている側の気持ちを連れて行ってほしいなと。
少なくとも、まどかのことを一回も持ち出さない、というのは、
あそこまで囚われていた人らしからぬところだなぁ、と思います。

というところで、もったいない部分は色々ありましたが、
前半部分は良かったかな。
sd14
(慎司くん、という呼ぶ声が好きです)

後半のヒロインシナリオを見ていても、
シーンボリュームというか回数を押し込めすぎていて、
なんでそんなに連続しているんだろうかと思ったりとか。

そういう惜しいところはあるけれど、
何よりその存在感高いボダッハという存在を産んだこと。
グラフィックも含めてですが、異様な存在として描いたこと。
そしてその後の行動の異常さなど、
やっぱり、すごく良かったと思います。

こういうホラーよりのサスペンス二作目って、手口がバレてしまうので、
難しいと思うのですが、さて、moonstoneさんが何を描いてくれるのか。
二作目の体験版を待つとしましょう。
サクラノモリ†ドリーマーズ
サクラノモリ†ドリーマーズ