PurpleSoftwareさんの「アマツツミ」感想です。
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2016年7月発売作品。
PurpleSoftwareさんの「アマツツミ」は、夏を舞台にした作品。
ですから、夏場にプレイするのが良いと思います。

"言葉が紡ぐ、絆のADV"。

体験版は2つ出ていて、導入部と、こころ本筋シナリオと呼ばれたもの。
それから、挿入ムービーと3つ出ていたわけです。

今思うと、結構やっぱり内容を公開しちゃってたなーと感じます。

人里離れ、隔絶された里に棲まう誠は、外の世界に憧れていた。
「”いきなさい”」
昔から聞こえてくる声。
その声に背中を押されるように、幼馴染みの愛のことを置き去りに、里を離れた。
数日彷徨って、倒れているところを、綾部こころに助けられる。

誠は、”言霊”を使って、こころの家族になる。
そして、憧れていた人里の暮らしに入っていく……。

言霊は、魂を使い人を従えるもの。

しかし、誠の言霊が効かない存在、水無月ほたると出会う――。

それでは感想です。
ネタバレは少しあります。

この曲は、なかなかドラマティックでいいですね。
「こころに響く恋ほたる」。


公式サイトにもありますように、この流れであるとすると、
いわゆるTrue(最近はこの表現も聞こえにくくなりましたが)は、
ほたるへたどり着くこと、なのだと思うんですね。
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体験版で、こころ本筋ルート、というものが出ていましたが、
あれは本当に、こころにとって本筋ルートだった、ともいえます。

そう考えていくと、それだけのキャラクタとしてしまっているのは、
ちょっと寂しいなと思えたりします。
それ以降のルートでは、置いて行かれてしまう、選ばれなかった人として動くので、
いい子だなぁ、という印象は持ち続けることができるんですけど。

これは、構成に納得できるか否か、というところになるかとは思うんです。

全体で見ると、ほたるに帰結する。
それはそれでいいんだけれど、でも……と思うのは、
やっぱり、それだけ、他のヒロインも魅力的だから、ですよね。

それがあったからこそ、万能の力に見えた言霊に制限をかけることができているわけで、
ドラマの舞台を整えるためにも、必要なこと、ですよね。
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でもやっぱり、こころと響はかわいそうに思えますよ。
特に響は、こころと違って思いの発露の場面が、つながらない以降では発生しないので。
とまあ、わかるんだけれど、わかりたくない気持ちが。

そしてたどり着く、ほたるについて。

早い段階で舞台に上がっているのに、なかなか正体がつかめない、水無月ほたる。
ほたるの不審な行動には気づきますが、それが何であるかについては、
公式サイトにあるような、ルートをたどらないと納得できない。
だから、この作品の全ては、水無月ほたるのためにあった、ですよね。やっぱり。

どこか飄々としていて、その実を掴ませようとしない水無月ほたる。
しかし、魅力的に見えたのは、ルートにたどり着く前まで。
入ってからは、理解が追いつかなかったようです。

物語の質が、暗めであることでは、ないのです。
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その、”アマツツミ”について、なんです。

物語の核となるべき、誠が放つこと。
唐突感がどうしてもついて回ってしまって。

その後の分岐についてもそうですし、
最後の対価についても……。

”アマツツミ”というのが、何を指すのか、何となく分かっていました。
多くの方がそうであるように、キーボードを入力して変換をかけるなり、検索してしまうと、
何となく分かりますよね。
それと、発売前に公開されたアマツツミ挿入ムービー
これはちょっとネタバレが過ぎたように思います。

ネタバレしていても、その道中が、展開が魅力的なら、問題ないと思います。
実際、その宣伝はうまくいったんじゃ無いかと思います。
発売後インタビューでは、好評価とのことですし。
(たしかにイメージボード戦略はすごくうまかったと思います)

ちょっと軽いかな、という感じがしました。
全体的にプレイボリュームは抑えめだということが、あるのかもしれませんが。
CG枚数は豊富なんですけどね。

だけれど、全体的に見れば。
それは映画一本を見通しているかのように、印象的に残したいんだろうなと思えるシーンもあり、
繰り返される構図により、印象づけたいのだろうなと思えるところもあったりして、
まとまりはあったと思います。
なんだろう、一本の映画みたいな。
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だからこそ残念に思うところも、そうでないところもあるわけで。
でも、こういう作品、すごく好きですね。
何かを賭しても、掴み取る先、というものは。
これまでのPurpleSoftwareに無かった作品だと思えます。

ちょっと気になってきたのは、タイトル画面というか、タイトルロゴ、ですかね。
何かもうちょっとデザインがあってもいいのかなぁ、と思います。


次回作はもう準備に入っているそうです。そちらも期待したいですね。