MOONSTONEさん「仄暗き時の果てより」感想です。
2016年12月発売作品。

MOONSTONEさんの「仄暗き時の果てより」は、
サスペンス路線の作品です。

ストーリーについては、体験版の感想をご覧いただきたいのですが、
島を出て、東京で探偵事務所のアルバイトをしている主人公が、
島からの依頼を受け、探偵と共に島を訪れる。

そこで人捜しの依頼を受けた探偵とは別に、
島で旧友と再会し楽しんだ夜のこと。
”怪物”に襲われる。
それは、妹が噂で言っていたものなのか……。

という導入でした。

それでは感想です。
ネタバレやや強めです。



まず。
そろそろやっぱり、システム面の強化、改良はしてくれると嬉しいなと思うんですよね。
セーブ、オートモードの進行、スキップ機能の問題。

体験版の感想と同じように、もう少しテキストがんばってほしいなと思うところはあります。

演出という意味でだと、もう少し環境音を入れても良いと思いますけどね。
ただBGMの邪魔になるかもしれないな、と思ったり。

が、総合的に見ますと、すごく面白い。
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杏子は白月かなめさん。
良かったですね。

登場人物等の動きなど、理解するのが大変な箇所もあります。
考察してる方もいらっしゃるようですので、
どこかでそれを探しても、良いのかもしれません。

物語後半になればなるほど、判別していく情報が増えていくのですが、
その分だけ複雑化していく状態になっています。

超展開といわれたら、そうなのですが、
性急であるということもなく、ゆるぎない雰囲気があります。

が、終わってみると、その展開または設定のせいか、
まったく、すっきりしません。
これはもう、仕方ないですし、こういう作品だと思えば。
または、こういう作品があってもいいなと、思ったりしますね。


意外性はありましたし、
捕食のタイミングの妙。それに、捕食する側がされてしまう展開とか、
伝奇モノよりすごい展開と思えて、
狂化の条件とか、説得力が高いですよね。

それを盛り立てているのは、ビジュアル面。
それと、声の配役。
白月かなめさんは、こういう役もいけるんですね。ちょっとびっくり。
それと、妹の御城由乃、さらに探偵お姉さん、真渋恵里もよかったです。

乾駒子は、戦っている女の子、というビジュアルはいいのですが、
何のために居たのかわからない気がします。
幾度となくやりあっている気がするのですが、どうして毎回生き残れていたのか。
でも、気になるのは、ヒロイン化するほどでもなかったというか。
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真渋恵里は、なるほど、重要な役割だったことと、
あと、シーン中がなかなかえっちなビジュアルで、
すごくいいですよね。

年上、所長、異能力者。

気に入ってしまったので、他ルートに入った時に、
あっさり退場してしまうのがなんだかもやっとします。

やっぱり、王道は、
島の外側から来た二人が事件に巻き込まれ、
そして島を立ち去っていくというイメージが強いので、
ステロタイプかもしれませんが、ヒロインは恵里さんかなぁ、と思ったり。

ここまでホラー作品化しているのであれば、
そのカチューシャで見てしまったCGがあっても良いですが。
(と、思ったら公式サイトにそれっぽいイメージCGが掲載されていますね)

そういう部分は良かったんですが、
根幹のところは、やっぱりすっきりしません。
いいんですけど。

だって。
結局、由乃も杏子(白月かなめさん)も、愛が違うものだったんですよ。
それと、どの試し、回帰であっても、幸せになれないんですよ。

由乃は、私のせいだと嘆くんですが、どこかそれが、空々しい。
その愛は、愛じゃない。

愛がなんだかわからないから、外側から触手で触れるように、
丁寧に満遍なく撫で、味わっていく。
その結果がこれです。


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浴衣の由乃がかわいすぎる。
桃山いおんさん。


とんでもない存在を新たに登場させたわけですが、
それはボダッハ以上であり、
こうやって次に出てくる存在が高位になっていくと、
作品を作り続けるのも大変そうだなぁ、と思ったりとか。
まあそれは、こちらが心配するところではないかもしれませんけれども。

その存在をしっかりCGで描いているところは好印象ですが、
「名状しがたきもの」ぽいビジュアルだなと思ったりとか。


超展開に超展開を重ねてくれたところはすごく面白かった。
お陰で全く退屈しませんでした。

退屈しない度合いからみると、前作を超えています。

すごく構成は考えられていますよね。

一方で、前作「サクラノモリ†ドリーマーズ」と同じように引っかかる箇所もあります。
明らかにそこに踏み込むべきなんだけれど、
登場人物(多くは主人公)が回避するんですよね。
気づかない。
そこに妙なわざとらしさを感じて、少しいらっとしましたね。

なので、それを軽減するために、主人公に声を入れてはどうかなと。
そろそろ、そういう時期なのではないでしょうか。

冒頭の、何度も追われて怖さも威力もわかったゾンビ相手に、
事態への恐れのため、ハンドルを握る手が固まったりしたほどだというのに、
囮を買って出た上、年齢に関係なく執拗に襲い来るゾンビを戦い打ちのめしたというのに。

「やべぇよ……ガラスが保たないかも……」
ガラスの向こうに大量に迫るゾンビを目にし、
恐れる友人に対して、
「え、そうか……?こんな頑丈そうなガラス……」
と呑気にのたまう主人公さん。
もうほんときみトイレのドアで頭ぶつけたほうが良くないですか。

ここのシーンは納得しづらいですが、
声が入ったらもう少し説得力が増すかもしれません。


すっきりしない。
すっきりしないけれど、構成はすっきりしていて、飽きる余地がなかった。
飽きる余地があるとしたら、シーン構成が同じ手順なこと、くらいでしょうか。

本当にもう、後半になればなるほどずっと読み進めたくなって、
クリックしまくってました。