Whirlpoolさんの「初情スプリンクル」感想です。
『初情スプリンクル』を応援しています!
2017年7月発売作品。

ワールプールさんの「初情スプリンクル」は、
相手を発情させてしまう魔法を使えるようになってしまった主人公を含めた”魔女っ娘ドタバタADV”。

原画は、水鏡まみずさん。
シナリオは、近江谷宥さんです。

それでは、感想です。
少しネタバレあり。




Whirlpoolさんはすごいブランドさんです。
まず、スケジュール管理が物凄くしっかりしています。
作品発売は7月ですが、体験版がリリースされたのはいつか?といえば、
3ヶ月前の4月。
延期なんて聞いたことがありません。
発売されたあとのクオリティも、いつも一定以上を保っています。

ボリュームが薄い箇所があるとか、そういうこともありません。
クオリティとボリュームバランスの妙。
ツボをうまいこと付いてくる編成。
システム面も使いやすい。

もっと売れてもいいのになぁ、といつも思っています。


今作は、主人公が突然魔法に目覚めてしまった学園モノ……ですが、
その魔法が、「初情スプリンクル」の名前通り、発情をばらまいてしまうもの。

その魔力でいきなり刃を突きつけられてしまって……?という導入でした。
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キャラクタごとに見ていくと、その、突きつけたのは、冥堂羽月(奏雨さん)ですが、
性格に難ありのキャラクタを演じてくれています。

この性格。
家庭環境ゆえかと思いましたが、それは本人から明確に否定されています。

「それは元からよ」

ということで、酌量の余地がないキャラクタで、
それをうまく演じてくださったなぁ、とは思います。

最後の最後の最後に、超デレるので、そこまでの辛抱です。


水鏡まみずさんのデザインがすごく良くて。
あ、これはかわいい、と思ってしまうCGたくさんです。
つい一番最初に選んでしまいましたよね。

段階的にデレる表現をしている、にはしているんですが、
どうにもデレている感じがしない。


「気の迷いよ。いい女は付き合っている風を装うの」

この後の展開で、名家である冥堂家から現当主が事態の把握と宣告に現れるのですが、
その時にも、ちょっとがっかりしたのは、取り繕うように羽月が言い訳をするんですね。

このキャラクタならでは、の返しなんですけれど、
主人公との関係を、一通り進めて済ませた後での話なのです。

この返しをする時点で、信頼を損ねると思うんですよね。
もう既にあれやこれやと色々した後に、です。

受け手側として、どう受け止めて良いのかわからないキャラクタではありました。
というか、若いのに主人公、よく受け止めてるな、と。
面倒臭さ炸裂、という感じでした。

ワールプールさんには珍しい、難攻不落なキャラクタ、だったのかもしれません。

しかし不思議と、羽月は、他のルートだと非常に察しが良かったり、
人のことに気づいたり、頼りになったりと、なんかすごいキャラクタに化けましたね。


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羽月と対比すると、ものすごく良かったのが、日向みお(要しおりさん)。

元気なキャラクタですが、元気な割にやや奥手に見えるのは、
周囲が自我を強調するタイプだからでしょうか。

何が良かったかといえば、主人公と同じで、みおも巻き込まれた側なんですよね。
けれど、こうなりたいという願望があって、そのとおりじゃなくてショックを受けたり。

それでも少しずつ対処しようと、一緒に過ごすうち、
意識したり仲良くなったりする。
魔法少女であり、付き合ってはないけれど、あんな雰囲気だったのに、あんなことしたのに、
全否定されると、膨れてみせたりとか。

この、徐々に意識するあたりとかが本当に丁寧というか上手だなと思いましたね。

結局、手を繋いで一緒に遅れて学園に行ったりとか。
ニヤニヤしてしまいますよね。

そして彼女の望み、魔法少女……。

要しおりさんが素晴らしかったです。


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「いつも良いお姉ちゃんでいたいところがあるから~」
というのが、愛情全力なお姉ちゃんなのが、花房小春(花園めいさん)

実際には、姉という立ち位置でいるための甘えん坊なところがあるよね、という、
面白いキャラクタ。

物語では、やらかした風味の姉との間で板挟みになったり、
けれど、
「他の子のこと、頼っ、こ、困らせちゃ……ダメ」
自分を頼って欲しい、というか、他の子のところに行かないで、と素直に言い切れない姉、
というのが面白かったですね。

さらに、きちんと幼いころからの恋心を持たせていた、というのがすごく良かったです。
ずっとお幸せに。


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羽月にネクラーメンと、ひどいあだ名をつけられたのが、百々咲雫(花澤さくらさん)。

羽月に乗っ取られた、ラーメン同好会の会長。
一緒にやろうと持ちかけたのは、当然主人公。

馴れ初めは意外にも主人公からのナンパ。
その後、何か揺さぶられたのか、ラーメン同好会結成に。

ですけど、その時点で、既に……というのがとてもかわいらしい。

本当に主人公のことをよく見ていて、認めてくれているのだけれど、
口からはツンと冷たい言葉で返してしまう。

「無神経なんですか」
でも、主人公のことを日頃からよく見ていたからか、苦境の時に、羽月にすら、食ってかかる。

この場面はちょっと羽月に同情しました。

でも。
主人公だけど主人公じゃ無い、という時には気を許すことはない。
その上で、
「脅しのつもりなんかじゃないです。覚悟してください、って言ってるんですよ私」
可愛すぎました。


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今回の超ゲストキャラ。刑部奏(白月かなめさん)
最後にプレイしたためか、そういう設定も有りだな、とストンと納得できました。
面白かったです。


けど、花房早希(卯衣さん)のほうはミニルートないんですね。
ちょっと気になる立ち絵モードは搭載されているのに。



麺屋神というのはどこにあるんですかね。
話によれば、良質なとんこつスープで、塩醤油味噌どれを取っても美味しいらしいので。
興味があります。


テキストに特徴があって、「~というところがあるよね」という言い回しを、
殆どのキャラクタが使います。

これは前作「ワールド・エレクション」のクルルと同じかな、なんて印象が。


ビジュアル面が秀逸で、たとえば立ち絵うまく使っているなと思います。
重ねて寄りかかっているところを描いたり。
画面を見ていて楽しいです。

セーブファイル、足りませんでした。
それぞれのキャラクタで、良いなと思うところがありすぎて。
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いやあでも羽月のデザイン凄いですね。よく考えたなぁ、と。
ほんと素晴らしいです。

結構堪能しました。