Navelさんの「君と目覚める幾つかの方法」体験版プレイしました。
2018年5月25日発売のNavel新作『君と目覚める幾つかの方法』を応援しています!

Navelさんの15周年新作は「君と目覚める幾つかの方法」。
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お金は、人を変える。お金は、人を狂わせる。
幼いわたしは、そんなことは決してないと思っていました。
でも、お父さんとお母さんは変わってしまいました。

だから、わたしは――

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アンドロイドが普及し、人にとって家族となり、友となり、ときには恋人に……。
オートマタと呼ばれるそれが、人の生活になくてはならない存在となったいま、
伊奈宗介は、オートマタ整備士として店を継いでいた。

店の名前は、伊奈モータース。元々は祖父がバイク整備をしていた。
今では、二人のオートマタが看板娘となる、オートマタ整備会社だ。
経営は安定している。

確かに、業務用途では酷使されているケースも見受けられるが、
多くの人が、オートマタを大事にしているからか、
消耗品の潤滑油は売れるし、皮膚を損耗したら補修の相談は来るし、
特急でAIプログラムの修理が依頼される。
いわば、オートマタの総合診療所をやっているからだ。

朝、正確に起こしてくれるが、たまに辛辣な言葉を吐いたり、
おてんばでお調子者に磨きがかかったり……。
宗介も自作のオートマタを見ていて、
日に日に人間らしく成長する様子を微笑ましく思っている。

ある朝のこと。
開店準備の中、宗介のオートマタがトラブルを伝えてきた。
「店の前にオートマタが倒れてる」

不法投棄だろうか。一人の少女が店の壁にもたれかかっていた。
病衣からのぞく足は、人工皮膚に覆われていないむき出しのまま。
それどころか、人工筋肉が全て外されている。
これではオートマタといえど、歩けないはずだ。

製造番号さえわかればオーナーも割り出せるはずだと、
店のメンテナンスルームに運ぼうとする宗介が、少女の体に触れた途端、固まった。

「この子……人間だ」
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体験版は、497MBでした。

原画は、西又葵さん、鈴平ひろさん。
サブ原画に、羽純りおさん、ごろうさん。

なるほど。
この作品、企画・脚本に、かずきふみさんがクレジットされています。

プレイして、他ブランド作品ですが、
SILKY'S PLUSさんの「なないろリンカネーション」の体験版をプレイした時と近い衝撃がありました。

グラフィック面はもう少しかなと思うのですが、
物語が非常に引き込んでくれます。
Arte Refactさんの音楽も物語を盛り上げてくれています。

宗介は、店の前で棄てられていたオートマタを保護しますが、
それが実はオートマタの義肢をつけた、人間。
その女の子は痩せ細っており、背中などに虐待の痕も見受けられた。
警察は、どうしても病院に連れて行きたくないとのことで、
宗介の店で預かることになる。
警察がずっと追いかけている、人体売買事件の証人として確保したい。
が、過去に証人が消失したことがあり、セキュリティの高い伊奈モータースなら安全。

病院という場所で起きている事件。
誰も信用するなと伝える警察の先輩。
警察外部での保護をさせる意図的な流れ。
人体売買と、一時的な義足には、何故か負担の掛からないようにと処置がされていて。
様々な人の思惑が絡み合い、その中心には、
目が覚めてもずっと怯えたような態度の目覚めた少女――枚方初音がいます。

その枚方初音に、見ている側も引き込まれるというか、
気になる存在になるような流れがうまいです。

「……夢みたい」
最初、プリンを食べた時のセリフです。
ここの描写、この少女が過去にどんな状況に置かれ居たのか、
その上でどんな風に”夢みたい”なことを体験していくのか、
地の文が大活躍しているんですよね。
そして、笑うまでの過程……。

ドラマ作りが上手いというか、感情の運びが巧みというか。
読んでいて感心しました。

どんな存在が、この作品のアンドロイド――オートマタなのか。
それを冒頭にしっかり見せているんですよね。
周囲の取り巻く環境も含めて、表現されています。
明解に違うこと。それでいて人間らしいこと。
この部分は、作品に置いて重要な要素だからということもあるのでしょうね。



登場人物は、体験版に出てきたもので全て出揃っているように思えますが、
事件の解明だけではなくて、登場人物達の心の動きも注目したいです。

「……オートマタと人間の、違いって……なん、なんでしょう」
少しずつ話せるようになってきた初音(夏和小さん)がする、問い。

初音は、虐待を受けていたためか、
相手に気に入られようとしてでは無く、生存本能として、
周囲の望む自分になることで生きてきた。
それは人間なのか。プログラムされたオートマタなのか。

”「大好きな人ができました。大切な人たちが、できました。」”
恐らくこれ、初音の気持ちなのだと思いますが、
何かの答えを出せるようになるのでしょうか。

そして、主人公も。
宗介、母に捨てられています。
それだけでなく、どうやら女性不信気味のようです。
その要因は、宗介の幼なじみであり、義肢装具士の京橋みことにあるようです。
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いつものらりくらりと過ごしているようにみえる彼女は、
初音にも手厚く応じます。
キャンセルが出た義足を与え、使っていたPDを与えるため自分の分は新調し……。
「私も重ねてるの。初音ちゃんとそーちゃんを」
みことの非常に軽いニュアンスを、桜川美央さんが演じ出しています。

もう少し早めに体験版をプレイしておけば良かったです。
これは期待できそう。

あ。
宗介のオートマタ、アイル(森谷美園さん)とマキノ(時雨しょうこさん)が良いキャラです。
 

2018年5月25日(金)発売予定です。